院長・看護部長あいさつ

院長あいさつ

有隣病院は、近隣の方々への健康診断や外来診療と、慢性疾患の治療、回復期リハビリテーション、高齢者介護機能などを備えた療養型病院です。

 本病院は1940年に開設され、幾多の変遷を経て現在に至り、76年の歴史を有します。『有隣』という名は病院設立時に付けられた名称ですが、「徳は孤ならず隣あり(徳のある人の周囲には同類のものが自然に集まること)」という論語に由来します。現在の状況に照らし合わせると論語の中の「徳のある人」とは、社会や家族に多大なる貢献をして来た高齢者の方々と考えられると思います。また、超高齢社会を迎えたわが国の高齢者をめぐる医療やケアは、様々な領域の専門職者(医療、介護、行政など)が集まり連携することで可能となります。『有隣』の理念は、現代の高齢者をめぐる医療・介護状況にも通ずる事ではないでしょうか。

少子高齢化は国際的な課題ですが、高齢者に対する医療は、高齢者の生理的な予備能の低下などを加味した「フレイル」という概念が必要であることが最近、国際的にも、また日本老年医学会等からも提言されています。更に、高齢者は疾病の特徴として、多病性、多様性であり、成人と比較して治療への反応の違いなども考慮しなければなりません。しかしながら、これらのことは医療としても、学問としても、医療制度としても、対人間への対応は未だ課題を残しているのが現状です。有隣病院として、今後もこれらの課題を考慮しながら医療提供を心がけていきたいと思います。

現在、有隣病院は以下のような診療体制をとっています。

外来診療:内科(呼吸器、循環器、消化器、代謝糖尿病)、脳神経内科、整形外科、リハビリテーション科、泌尿器科、放射線科などがあります。更に、女性スタッフによるウイメンズ・フライデー(金曜日)と称した乳腺・子宮頸がん検診を実施しています。消化器・内視鏡検査、一般検診(個人・企業・日帰り人間ドック)も実施しています。近年、訪問リハビリテーションにも力を入れており、おかげさまで地域の方々に好評を得ております。脳血管、運動器、呼吸器のリハビリテーション、廃用症候群についてのリハビリテーションについて施設基準Ⅰの認定を得ております。

入院病棟:地域一般病棟50床、回復期リハビリテーション病床2病棟で99床、療養型病棟50床を有しております。急性期病院等の他病院との連携を密にし、同時に地域の方々の要望に沿い、入院患者を積極的に受け入れております。また、当院の属する社会福祉法人東京有隣会には、同一敷地内に2つの特別養護老人ホームがあり、他に世田谷区立の特別養護老人ホームとの提携病院としてホームからの入院も受け入れており、地域の方々の医療・療養への貢献を目指しております。

スタッフ一同、『有隣』の理念を持って、志高く質の高い医療・ケアの提供を心がけています。

院長 藤田宜是

看護部長あいさつ

有隣病院は昭和51年この船橋の地に開設、歴史も長く建物も老朽化が見られますが、病院に一歩入りますと職員による環境整備が行き届き、廊下には塵1つありません。私達看護師・介護士は、清潔で丁寧に環境整備された病棟でケアを提供しております。しかし、建物の老朽化は年々進み、現在地域の皆様のご理解とご協力により新病棟を建築中で、令和6年夏~秋に完成予定です。

看護部の理念「人と人の心を大切にする」に基づき、ご高齢の患者さんの思いを受け止め、患者さん・ご家族に「この病院に来てよかった」と思っていただけるよう、笑顔で温かい思いやりのある看護・介護を心がけております。

当院は地域の皆様が安心して安寧に在宅で過ごしていただけるよう、退院調整看護師とMSWを中心に各病棟スタッフ一丸となり、在宅支援に力をいれています。在宅に戻るのが困難な患者さんに対しては、安全・安楽で穏やかな療養生活がおくれるようサポートさせていただきます。地域の在宅医療の先生方、訪問看護師・介護士の皆様とも連携をとり、在宅でも患者さん・ご家族の望まれる医療提供を目指し、日々努めてまいります。

看護部の教育体制は、看護大学の実習病院として実習生を受け入れております。院内教育は、ラダーを導入し各ラダー別に年間計画を立案し、集合研修は勤務時間内に実施しております。

看護部は、部署の垣根を越えて、協働できる仕組み、相互支援できる組織を目指していきます。自分の時間も大切にし、看護職として遣り甲斐と喜びを感じながら、地域住民の皆様に「この地に在ってほしい病院」「この病院の看護師・介護士のケアを受けたい」と言っていただけるよう一緒に看護しましょう。

看護部長 岡田悦子